「エンジニアの仕事がつらい。頑張っても頑張っても終わらない。」
「もっと頑張らないといけないのかな。体の調子もよくない気がする。」
SIer業界でエンジニアとして10年以上働いていたHRです。
高ストレス環境で頑張りすぎて体を壊しました。
本記事の内容はこちら。
- 高ストレスで病気になった
- 頑張るときと頑張ってはいけないときの違い
- 逃げ道を探す
エンジニアって真面目な人が多いので、ストレスMAXの状況になっても責任感で頑張ってしまうんです。
そしてあるとき身体や心に限界が来てしまいます。
本記事では、実際に頑張りすぎて身体を壊したぼくなのでお話できることを書きます。
逃げるべきときには逃げることも大切だと分かります。
それではご覧ください。
タップできる目次
頑張り続けて病気になった過去
当時の状況はこちらです。
- SIer時代
- 月100時間オーバーの残業が続く
- プロジェクトマネージャの立場
- いつも案件を5~6個かけもち
この状況から病気になるまでを順に説明していきます。
ハッキリいってSIer業界のエンジニアならだれでも起こりえることです。
あなた自身におきかえて読んでみてください。
請負の社内開発をまとめる立場
当時の部署は、とあるユーザ企業が固定のお客さんでした。
1つのお客さんからいろいろな開発案件を請け負い社内で開発する体制です。
ぼくは案件をとりまとめる立場。役職はリーダークラスでした。
お客さんとのやり取り、要件定義~設計、進捗管理、品質管理、原価管理、メンバーの管理、など、プログラミングやテスト以外の全般がぼくの仕事です。
社内にプロパーがいない異常さ
開発エンジニアは、地場のIT企業から集めて自社オフィスで作業してもらっていました。
いわゆる多重請負のピラミッド構造です。SIer業界あるあるですね。
SIer業界のピラミッド構造はこちらの記事でも詳しく解説しています。
開発エンジニアは他社から集めていたので、ぼく以外はみんな社外のSEでした。
ほかのプロパーはブリッジSEとしてお客さん先に常駐していたので、案件が5~6個あっても社内にプロパーは1人という異常な状況です。
異常な状況が何ヶ月も続く
この時期はお客さんからの開発依頼が途切れなかったので、毎月のように納期がせまっていました。
会社からすると当然売り上げを上げたい。
するとお客さん先の常駐エンジニアはどんどん仕事をとってくるわけです。
でも開発を受ける側の社内キャパは足りません。
増えるのは社外のエンジニアだけ。すべてを管理するぼくの負担は大きくなるばかりでした。
帯状疱疹になって病院へ
忙しい日々を送っていたあるとき、ふとわき腹が痛いことに気づきます。
皮膚がピリピリと痛み、ちいさな赤いプツプツができていました。
虫刺されかな?と思って放っていたところ、数日のうちにあっという間にわき腹全体に広がりました。
痛すぎて寝返りもできなかったので、すぐに病院を受診してそのまま数日休むことに。
後になって考えると、この時もっと休むべきだったかなと。
ちょうど納期が迫っていた案件があって、納期のことしか頭になかったのがよくありませんでした。
わき腹表面の赤いプツプツは1カ月ほどでなくなったものの、皮膚の痛みは今でも残っています。
頑張るべき・頑張ってはダメなポイント
いまを頑張るべきかは、「状況がかわる見込みがあるか」で判断しましょう。
当時のぼくはこの判断ができていなくて、病気になるまで頑張ってしまいました。
頑張るべき:状況がよくなることが見えている
エンジニアであれば、一時的なストレスや忙しさはどんな仕事・会社でもあります。
たとえばこちら。
- 納期前で忙しい
⇒納品が終われば落ち着く - キツいお客さんがいる
⇒今の案件が終わればかかわらない
多少キツくても終わりが見えていればまだ頑張れます。
逆に一時的な忙しさを頑張れないエンジニアは成長できません。
頑張ってはダメ:状況がよくなる見込みがない
ずっと続くストレスや忙しさで終わりが見えないときは、頑張り続けてはいけません。
こちらが例です。
- いつも納期に追われている
⇒案件の数と開発体制のミスマッチです。
体制が変わらないと終わりません。 - 上司と合わない
⇒異動がないかぎりストレスが続きます。
開発するメンバーが足りなくても会社は売上を上げなくてはいけません。
そして売上が上がるほどあなたへの負担が増えます。
体制から見直さないと忙しさはずっと続きます。
これでは終わりが見えませんよね。
ちなみに、ぼくは体制と案件の数を見直してもらうよう当時の上司に相談しました。
でも返ってくる答えは「本気でやってみろ。」ばかりでしたね。気持ちが切れました。
ストレスだけの仕事からは逃げる
IT業界はブラックだと昔から言われていきました。
でも近年は働き方改革の流れで働きやすいIT企業も増えています。
あなた自身が頑張ってもストレスが減らない環境なら、抜け出すことも考えましょう。
まずは身体が大切
毎日働けるのは心身が健康であることが大前提。
終わりが見えている忙しさや一時的なストレスなら、日常に戻れば回復できます。
でも回復するヒマがない環境だといずれ限界が来て働けなくなってしまいます。
望んだ忙しさならストレスにはなりません。
ベンチャー起業家なんかは、忙しくてもストレスには感じていないでしょう。
また、ぼくは身体をこわして家族にとても心配をかけました。
家庭を持っているなら、身体をこわすと家族全体の生活も上手く回らなくなります。
長く続けられる仕事を
エンジニアとして成長するためには一時的な頑張りは必要ですが、頑張りすぎて働けなくなっては意味がありません。
頑張りすぎた結果、心身をこわして働けなくなったらキツいです。
2023年現在の社会では、65歳や70歳まで働く時代になりつつあります。
安心して長く働ける環境が大切です。
IT業界で長く働ける会社とは
ひとつのポイントは常駐エンジニアにならないこと。
常駐エンジニアはSIer業界でよくあるビジネスモデルです。
上で紹介したぼくの例でもエンジニアが常駐する働き方でした。
常駐エンジニアは働き方をコントロールしにくく労働環境が悪くなりがちです。
こちら記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
内部リンク:常駐エンジニアはしんどい!?残業100時間以上だったぼくの実例を紹介
また、長く働ける会社は離職率が低いです。
労働時間やストレスが少ない会社はだれもやめようと思いませんよね。
ただし離職の実態を求人情報だけで判断するのは簡単ではありません。
IT転職アドバイザーを使って、求人に書かれた情報だけでは判断できない地域のIT業界内部の情報をゲットしましょう。
まとめ:逃げ=悪ではない
”逃げる”という言葉にはどうしても悪いイメージがついて回ります。
もちろん頑張るべき状況はエンジニアとしての成長につながります。そこで逃げてはいけません。
でも、頑張ってはダメな状況で頑張り続けてもつぶれるだけです。
逃げじゃなく「環境をかえる」と考えましょう。
ぜひ家族も安心して長く続けられる環境を見つけてください。
それでは。